魚の油の健康パワーとは？

2025.10.22

こんにちは、静岡市の歯科医院『駿河デンタルオフィス』です。

私たちの体にとって欠かせない栄養素のひとつに「脂質」があります。なかでも魚に含まれる油は、「体に良い油」として注目されています。今回は、魚の油に含まれる成分とその健康効果について、全身と口腔の両面からご紹介します。

魚の油と聞いてまず思い浮かぶのは「EPA」と「DHA」ではないでしょうか。これらはオメガ3系脂肪酸と呼ばれる成分で、人の体内ではほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要があります。

・EPA（エイコサペンタエン酸）：血液をサラサラにする働きがあるとされ、動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立つと考えられています。

・DHA（ドコサヘキサエン酸）：脳や神経の働きをサポートし、記憶力や学習機能に関わる成分として知られています。これらは青魚（イワシ・サバ・サンマなど）に多く含まれており、日常的に魚を食べることで自然に取り入れることができます。

魚油が注目される理由のひとつは、全身の健康に幅広く良い影響を与えると考えられているからです。

・血管の健康を守る
EPAの働きにより、血液が固まりにくくなり、動脈硬化の進行を抑える効果が期待されます。

・脳の働きをサポート
DHAは脳の神経細胞の膜を構成する成分でもあり、集中力や記憶力の維持に関わるとされています。

・炎症を抑える作用
魚油には体内の炎症反応をコントロールする働きもあり、生活習慣病や慢性疾患の予防に役立つ可能性があります。

意外かもしれませんが、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は「歯周病」との関係も注目されています。

歯周病は歯ぐきの炎症から始まる病気ですが、EPAやDHAには炎症を和らげる働きがあるため、歯周病の進行を抑える効果が期待できるとする研究もあります。つまり魚をしっかり食べることは、歯の健康を守ることにもつながるのです。

昔ながらの和食は、魚を中心とした献立が多く、自然にオメガ3を取り入れることができる食文化でした。しかし現代の食生活では肉や植物性油の摂取が増え、魚を食べる機会が減少しています。「週に2〜3回は魚料理を取り入れる」というシンプルな工夫だけでも、体に良い油をバランスよく摂ることができます。

魚の油に含まれるEPAやDHAは、血管や脳を守るだけでなく、歯周病の炎症抑制にも役立つと考えられています。日々の食事に魚を積極的に取り入れることで、全身とお口の健康を同時にサポートすることができます。

駿河デンタルオフィスは、患者様お一人お一人の歯、ひいては全身の健康と真剣に向き合っています。歯についてお困りごとがある方は、ぜひ駿河デンタルオフィスにご来院ください。

【参考文献】