ポカリとアクエリ、何が違う? 歯科から考える健康と水分補給
こんにちは、静岡市の歯科医院『駿河デンタルオフィス』です。
夏の暑さや運動の後、手に取ることが多い「ポカリスエット」と「アクエリアス」。
どちらも熱中症対策や水分補給の定番ですが、実は成分や飲むべきシーンに違いがあるので、両者の特徴と正しい飲み方を詳しく解説します。

ポカリスエットの特徴
ポカリスエットは、ナトリウムやカリウムなどの電解質と糖質が主成分です。体液に近い成分バランスで作られているため、発汗時に失われたミネラルとエネルギーを効率的に補給できます。
具体的には、長時間の作業や軽いジョギング、または風邪で食欲が落ちているときに向いています。二日酔いで体が脱水気味のときにも適しています。
アクエリアスの特徴
一方、アクエリアスにはクエン酸やアミノ酸が含まれています。これらは筋肉の疲労回復やエネルギー代謝に関わるため、激しい運動中や運動後に効果的です。
例えばスポーツをした後、ゴルフやランニングなどでしっかり汗をかいた後に飲むのが適しています。味もさっぱりしており、運動直後でも飲みやすいのが特徴です。
共通点と違いを整理
両者に共通しているのは「アイソトニック飲料」であるという点です。
体液と同じ濃度で作られているため、吸収がスムーズで熱中症対策には有効です。
ただし、ポカリは「体のエネルギー補給」、アクエリアスは「筋肉のエネルギー補給」というように目的が異なります。この違いを理解して、状況に合わせて選ぶことが大切です。

経口補水液との違い
近年注目されている「経口補水液」は、スポーツドリンクとは別物です。
こちらは「ハイポトニック飲料」に分類され、浸透圧が低く、脱水症状のときに素早く体に吸収されます。
ただし、普段から常用するものではなく、大量の発汗や下痢・嘔吐などで明らかに脱水しているときに限って飲むべきです。味がしょっぱいと感じる場合は体が十分にミネラルを持っているサインと考えられます。
歯科から見た注意点
健康意識が高い方にとって見落としがちなのが「歯への影響」です。
ポカリやアクエリアスは糖分を含んでおり、頻繁に飲むと虫歯リスクが高まります。
特に就寝前や長時間ちびちび飲む習慣は要注意です。
歯の健康を守るためには、運動や発熱などで必要なときにだけ適量を飲み、飲んだ後は水で口をゆすぐことが推奨されます。

まとめ
ポカリスエット:軽い運動や長時間の作業、風邪や二日酔い時に向いている。
アクエリアス:激しい運動中や運動後の筋肉疲労回復に役立つ。
経口補水液:脱水症状時の緊急的な水分補給専用。
歯科的視点:糖分を含むため、虫歯リスクに注意。
水分補給は健康維持に欠かせませんが、目的やシーンに応じて正しく飲み分けることが、体だけでなく歯の健康を守る第一歩です。


