脱スマホ中毒への道
こんにちは、静岡市の歯科医院『駿河デンタルオフィス』です。
突然ですが、皆さんは自分が一日に何時間スマホを使用しているか知っていますか?
実は平均2.3時間程度と言われていますが、人によってはもっと長い時間使用している方も少なくありません。
朝起きてスマホを手に取り、夜寝る前にスマホをベッドに置いてから就寝につくまでに、1日に1600回以上スマホを触り、平均して10分に一度スマホを手に取っています。
街中でカフェやレストラン、バスや電車の中でも誰もが自分のスマホをじっと見つめているのではないでしょうか?
場合によっては、友人と話しているときにさえスマホを取り出してしまうこともあるほど、スマホは「新しいドラッグ」とも呼べるべき依存性の高いものです。
今回、スマホがいかに人生に悪影響であるかを知り、そこから脱却できるようになりましょう。
なぜスマホに熱中してしまうのか?
簡単にいうと、スマホにみんな夢中になってしまうのはドーパミンがたくさん出るためです。
ドーパミンとは脳から放出される「行動を起こさせる成分」になります。このドーパミンは「もしかしたらいいことが起こるかもしれない。」という時にたくさん出るのです。
例えば、パチンコやカジノなどのギャンブルのほかスマホのガチャなどがあげられるでしょう。絶対に当たるものよりも、もしかしたら当たるかもしれないという方が人は中毒になりやすいのです。
「何かが起こるかもしれない」という期待以上に行動を駆り立てるものはありません。
そしてこの法則を利用したものがSNSやマッチングアプリということになります。
マッチングアプリを開くときは、自分の好みの異性から連絡がきているかもしれないという淡い期待から、SNSを開くときは、新しい情報や誰かから反応がもらえているかもしれないという期待から行動しています。
原始時代にはドーパミンによって、「もしかしたら食料が見つかるかもしれない」「もしかしたら敵が近くにいるかもしれない」といった行動や警戒をすることが出来ました。その結果長く生きられ、種族の繁栄につながったのです。
しかし、その生き残るための機能によって私たちはスマホのとりこになっています。
スマホによって集中力を失っている
ここ数年で人間は集中力を大きく失ってしまいました。例えば映画であれば、2時間の間スマホを見ない人はすくなくなっています。
私たちの脳は一度に一つのことにしか集中できません。複数の作業を同時にこなしているように見えても実際は作業の間をいったりきたりしているだけなのです。そこで、勉強中にほんの数秒スマホを触っただけでも再び勉強に集中するまでに沢山の時間がかかってしまうのです。
実際に、大学生500人の記憶力と集中力を調査した実験では、ポケットにスマホが入っているだけで集中力が阻害されることがわかりました。
SNSは使うほど孤独になる
今は、SNSを利用していない人の方が少ないでしょう。しかし、SNSによって孤独を感じやすくなっていることはご存じですか?
実際に2000人近くのアメリカ人を調査した結果、SNSを熱心に利用している人たちの方が孤独を感じていることがわかりました。
SNSで孤独を感じなくなるのであれば、精神疾患はスマホの普及とともに大幅に減っているはずですが実際はSNSにより、人は不安になり心の健康を損なってしまうのです。
理由として、SNSは劣等感を感じやすいものだからです。自分より容姿が優れた人や平日に遊んでいるといった人をすぐに見つけられてしまいます。その結果自分は底辺にいると感じてしまうのです。
全ての人にとってSNSが害であるというわけではありませんが、他人と自分を比べてしまいやすい人にとっては相性が悪いのも事実なのです。
スマホを見ると不眠になる
スマホやパソコンのブルーライトには眠りを誘発させるメラトニンの分泌を抑える働きがあります。そこでスマホを長時間さわることや、夜中にゲームをすると脳が朝だと錯覚して寝つきが悪くなってしまうのです。
実際に600人を対象に観察した研究でスマホやスクリーンを見ている時間が長いひとほど眠れなくなることがわかっています。また、寝室にスマホがあるだけで睡眠を妨げることがわかっているのです。
スマホを部屋の中に置いて寝ていても、脳はどこにスマホがあるか鮮明に覚えているためドーパミンを求めてスマホを触りたくなってしまうのです。脱スマホ中毒への道の一歩は寝るときに別の部屋にスマホを置くことが鍵になります。
さて、ここまでスマホがどれだけ悪影響であるご紹介したところで次はスマホに対抗する方法をご紹介していきます。
スマホを遠ざけるコツ
テストを受ける前に20分間運動するだけで集中直が高まるという実験結果からわかるように集中力を伸ばすために運動はとても有効的です。
運動することにより集中力が増し、活発になり、脳の働きもよくなります。また、運動をするとストレスや不安を軽減する効果もあるのです。少し心拍数を上げること方が効果的ですので、ウォーキングをする際は少し早歩きする方がいいでしょう。
スマホを遠ざけるコツとして他にも
- スマホの通知は全てオフにする
- スマホの画面をモノクロにするチャットやメールをチェックする時間を決める
- チャットやメールをチェックする時間を決める
- スマホからSNSをアンインストールしてパソコンで使う
などがあげられます。すべて実践することは難しいですが少しでも実践することがスマホから逃れる第一歩となるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。私たちの身近にあるスマホは現代ではなくてはならないもののうちの1つです。しかし、いくら便利だからといって距離感を間違えれば私たちにとって悪影響を与えるものに早変わりしてしまいます。
スマホに支配されるのではなく、上手に使いこなして私たちの生活をより豊かで健康的なものにしていきましょう。
記事を作成する際に参考にした書籍は、『スマホ脳』です。
(参考:アンデシュ・ハンセン,『スマホ脳』,新潮社, 2020年11月)