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スポーツドリンクの危険性

こんにちは。静岡市駿河区の歯医者「駿河デンタルオフィス」です。

スポーツドリンクは口腔内に悪影響を与える可能性がある

暑いときに汗をかいた後や運動をした後に飲むスポーツドリンク。
皆さんも何度か飲んだ経験があるのではないでしょうか。スポーツドリンクは甘くてさっぱりしていて、非常に飲みやすいですよね。

そんなスポーツドリンクですが、実は口腔内に悪影響を与える可能性があるのです。
そこでこの記事では、スポーツドリンクの危険性をご紹介します。

スポーツドリンクの特徴について

汗の成分の多くは水分ですが、スポーツドリンクにはカリウムやナトリウム、ミネラル分が含まれているので、汗と一緒に失われた電解質を補うような成分が配合されています。ほかにも、疲労回復を促進するクエン酸や効率的なエネルギー源になるブドウ糖などが含まれているスポーツドリンクもあります。

スポーツドリンクの落とし穴

スポーツドリンクを飲み続ける・就寝前に飲むと虫歯菌が増える

さっぱりと美味しく飲めるスポーツドリンクですが、ペットボトル1本分にどれだけの糖分が含まれているかご存じですか?
なんと、スポーツドリンク1本あたり、板チョコレート1枚分に匹敵する糖分が含まれています。
これだけ糖分が多いものをだらだら飲み続けていたり、夜寝る前に飲んだりすると、確実に虫歯菌を増やすでしょう。

糖分は虫歯菌のえさになるので、これを糧にして歯を溶かす酸を作り出します。
本来なら、唾液が酸を中和し、歯が虫歯になってしまうのを防いでいるのですが、スポーツドリンクに含まれているクエン酸やアミノ酸が、その中和作用を弱めるのです。

特に、寝ている間は唾液の分泌が減るので、就寝前にスポーツドリンクを飲むと、さらに虫歯になりやすい環境になってしまいます。

また、歯が溶けだすとされている酸性度の数値は、pH5.4以下ですが、スポーツドリンクのpHはそれよりも低いpH3.5前後です。スポーツドリンクをだらだらと飲み続けていることで、糖分によるリスクと酸性度のリスクといった二重のリスクを背負うことになるでしょう。

特に、サッカーや野球などのスポーツをしているお子様が、休憩のたびにスポーツドリンクを飲んでいると、口内は酸性状態が長く続き、虫歯のリスクがグンと増えてしまうのです。

スポーツドリンクの正しい飲み方

虫歯のリスクが高くなるといっても、スポーツドリンクを飲みたい場面は多くあるでしょう。
その際は、就寝前に飲んだりだらだら飲んだりせず、正しい飲み方を知っておくことが大切です。

スポーツドリンクは、10分から15分置きに、100ml~200ml程度を飲むことが適切とされています。また、スポーツの練習内容や強度、環境、気象状況などに応じて飲みわけましょう。

暑い夏に汗をかき、体力の消耗が激しいときにスポーツドリンクを飲むことが好ましいです。涼しいときや短時間の運動であれば、できるだけ水かお茶で済ませましょう。

また、スポーツドリンクを飲んだ後は、以下を行うことが大切です。

  • 念入りな歯磨き
  • 洗口もしくはキシリトールガムなどを摂取

スポーツドリンクは太る?

さて、スポーツドリンクで気になるのは虫歯のリスクだけではありません。
スポーツドリンクの多くは人工甘味料が含まれているのですが、最近では「人工甘味料は肥満や糖尿病につながるのではないか?」との指摘もあります。

実際に、アスパルテームという人工甘味料を混ぜた水を飲んだマウスは、普通の水を飲んでいたマウスよりも体重が増え、メタボリックシンドロームの症状を示したそうです。

虫歯だけでなく、肥満や糖尿病のリスクを考えると、スポーツドリンクをたくさん飲み過ぎることは避けたほうが良いでしょう。

スポーツドリンクと集中力の関係

糖分の過剰摂取は、集中力の欠如を引き起こす可能性があります。
糖分の摂取は、血糖値の上昇を促します。
特に、空腹時にスポーツドリンクなどで糖分を一気に摂取すると、血糖値は急激に上昇します。
すると、上昇した血糖値を下げるために大量のインスリンに分泌され、今度は血糖値が急激に低下し、低血糖状態になる可能性があります。

体が低血糖状態になると、集中力が欠如したり気持ちが落ち込んだり、イライラするなどのさまざまな症状が出ます。
スポーツドリンクは、このように集中力の欠如につながる可能性があるので注意が必要です。

経口補水液について

スポーツドリンクの代わりとして現在注目されているのが経口補水液です。
経口補水液は、水分と電解質のバランスが取れていて、スムーズな水分補給が可能です。また、気になる糖質も1~2%と少ないので、脱灰のリスクが少ないのです。

経口補水液は、水分が特に足りていない脱水状態時は美味しく感じられ、水分が足りているときは何も感じられないといった特徴を持ちます。
この特徴は、体が欲しているサインがわかりやすく、かつ効率的に水分補給してくれるのでおすすめです。

体の水分が不足すると唾液の分泌量も低下してしまいます。唾液の働きはお口の中でも特に重要な働きをするので、唾液の分泌量を減らさないことが大切です。

乳幼児への水分の与え方

幼児の飲み物は普段なら水やお茶、脱水・発熱時は経口補水液

それでは、最後に乳幼児への正しい水分の与え方を見ていきましょう。

  • 激しい運動や極端に汗をかいたとき以外は、普通の水を与える。
  • スポーツドリンクを水の代わりに与えない。
  • 下痢や嘔吐で脱水症状があるときは、経口補水液を飲ませる。症状改善後は、喉が渇いたときは普通の水を飲ませる。
  • 寝る前や寝ながらスポーツドリンクを与えないようにする。夜中に喉が渇いたときは、普通の水を飲ませる。
  • 入浴後は水を飲ませる。
  • 寝る前は歯を磨く。やむを得ず、寝る前や寝ながら与えるときは水を飲ませる。あるいは、与えた後に綿棒や指先にガーゼを巻き、口の中をふく。

このように、普段飲むのは水やお茶、脱水や熱が出たときは経口補水液を飲むように心がけましょう。

まとめ

汗をかいたときに飲みやすいスポーツドリンクですが、こちらの記事でご紹介したように、スポーツドリンクを飲み続けていると、虫歯になるリスクが高くなるというデメリットがあります。

スポーツドリンクを飲んだ後は、丁寧に歯磨きをしたり口をゆすいだりして、しっかりケアをすることが大切です。

また、スポーツドリンクや炭酸ジュースを好んで飲んでいる方は、定期的な虫歯のチェックも大切です。気になる方は、ぜひ当院までお気軽にご相談くださいね。

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