新着情報

人間の体の9割は細菌でできている!

こんにちは、静岡市の歯科医院『駿河デンタルオフィス』です。
最近、アトピーや花粉症、お腹が弱い人、アレルギーうつ病に肥満の人が増えていることは知っていますか?実はこれらの病気はまとめて21世紀病と呼ばれ、現代を生きる私たちには普通になってしまった病気です。

21世紀病はここ60年の間で爆発的に増えています。これらの病気は体質として仕方がないと考えられることが多いですが、実際は腸内に存在する100兆個の微生物のバランスが悪くなることによって引き起こされています。

人間の体は、微生物と協力することで健康的に生きられますが、バランスが崩れたことで最近は病気が増えているのです。

今回はそんな私たちの体で共存する細菌や微生物たちについてご紹介していきます。

私たちの体で共存する細菌や微生物たちとは?

人の体は9割が細菌

私たちの腸内にはおよそ100兆個、重さ1.5キロの微生物や細菌が存在しています。
また、大便の中身は75%が細菌や微生物で、食物繊維のカスは17%しかありません。
このように、生まれた時から微生物は体に住み着き肌や腎臓、胃腸などさまざまなところで守ってくれています。

人間以外にも生き物の体には全て微生物が住んでおり、微生物と協力して生きています。
例えばパンダは、本来肉食性であり笹を消化することはできませんが、植物を消化吸収する微生物のおかげで消化することができています。微生物がいない場合、パンダは絶滅していたといえるでしょう。このことからわかるように、生き物の体の中にいる細菌は私たちが意識していないだけでとても重要な働きをしています。

人間の体でも腸に微生物がいなければ食べ物を消化吸収し、脳の働きに不可欠なビタミンを自動で作ってくれることはありません。また、体の細胞1つにつき微生物は9個存在しており体の9割は微生物でできています。私たちの体はほとんど微生物のおかげで維持できているといえるのです。

それでは私たちは、腸内環境を整えるために何に気を付ければいいのでしょうか?腸内環境を整えるためにしてしてはいけないこと、腸内環境をよくする方法についてご紹介していきましょう。

生き物の体の中にいる細菌は重要な働きをしている

1. 抗生物質を飲んではいけない

21世紀病の主な原因は抗生物質の飲み過ぎによるものです。確かに抗生物質によってポリオやチフス、インフルエンザなどの感染症から人類は生き延びることができ平均寿命も延びました。

しかし、抗生物質は悪い細菌以外にも、良い細菌も倒してしまうのです。これにより腸内の良い微生物も消えてしまい、腸内のバランスが崩れて21世紀病が起きてしまったといわれています。
また、2歳までに抗生物質の治療を受けた子供は喘息やアトピー、花粉症を発症する確率が2倍も高くなるという結果も出ています。抗生物質には感染症から守ってくれる良い面もありますが飲み過ぎることにより、腸内の微生物が弱くなり21世紀病に悩まされる可能性が高くなるのです。

2. むやみに消毒しない

私たちの体は腸以外にも、皮膚にいる微生物のおかげで肌の状態が保たれています。しかし、消毒すると皮膚に存在する微生物たちまで倒してしまうのです。抗生物質と同じように、微生物や細菌と共存するためには消毒により肌を殺菌しすぎることは好ましくないといえるでしょう。

3. 加工食品は食べないこと

抗生物質や殺菌以外にも気をつけるべきものは食べ物です。
近年では食べ物の殆どがビニール袋に入れられ、添加物や合成保存料によって日持ちさせられた加工食品が溢れかえっています。あらゆる食べ物が忙しい人のために化学薬品に頼り効率よく生産されている現状です。

近年では家畜には抗生物質を使うことが禁止されているところが増えていますが、家畜にも成長促進剤のため抗生物質が使用されているので、肉にも入っています。

抗生物質を使われた家畜の糞を肥料にして、野菜や穀物が育てられ野菜には農薬が使われており、その食べ物を私たちが食べています。私たちは何かしらの形で抗生物質を含んだ食べ物を食べている可能性が高く、腸内のバランスが崩れて21世紀病が増えたのです。

4. 食物繊維をとる

食事の際に十分な食物繊維をとることで、腸内細菌に餌を与え育てることができます。しかし、1940年代には1人あたり1日に70gの食物繊維を摂取していましたが、2000年代には27gしか食物繊維をとらなくなっているのです。

食物繊維が足りないと肥満や2型糖尿病、心臓病、うつ病、自閉症かど心の病を引き起こす原因となりえます。健康的な腸内環境を目指すのであれば、1日に70gの食物繊維を取ることを目安に、ナッツや玄米、ライ麦パンから摂取することがおすすめです。

5. ヨーグルトはそこまで効かない

腸内環境を整えると聞くとヨーグルトを思い浮かべる人がいますが、過度の期待はしない方がいいといえます。
実際に、過敏性腸症候群の人はヨーグルトを食べても回復できないことがほとんどです。
ヨーグルトに含まれる細菌は100億個ほどしかなく、腸内の細菌は100兆個もの細菌がいます。また、腸内細菌は種類も豊富なためヨーグルトに含まれる限られた細菌が腸内に大きな影響を与えることは難しいのです。

6. 糞便移植という選択

現在では腸内環境の改善が難しい方に対して、健康な人の糞を移植する「糞便移植」という治療法があります。これは、胃腸が弱い人が回復したケースも多くあり、期待できる治療法となっています。しかし、過去に抗生物質の治療を受けていないという厳しい条件や、自分に合う理想の腸内環境を持っている人を探さなければいけないため誰のものでもいいわけではありません。日本では15万円ほどで受けられるため、お腹が弱すぎて生活ができない方は糞便移植を受けてみることも一つの手でしょう。

7. 粉ミルクを赤ちゃんに与えてはいけない

私たちが生まれてから1番初めに口にする殺菌された食べ物は粉ミルクです。しかし、消毒された粉ミルクでは赤ちゃんの腸内に存在するいい菌も殺菌されてしまうのです。

実際に、粉ミルクで育てられた場合、感染症や皮膚炎、喘息にかかりやすい、他のあらゆる病気の死亡リスクと母乳より粉ミルクの方が高かったという結果があります。

また、人の脳は乳幼児期に作られるため、赤ちゃんの時の腸内環境によって今後の性格や行動、病気にかかるリスクがほとんどきまるといってもいいでしょう。一概には言えませんが子供はできる限り母乳で育てるのがいいといわれています。

乳幼児期の腸内環境が将来の性格やリスクのほとんどを決める

まとめ

いかがでしたでしょうか?私たちの体にはたくさんの細菌や微生物に支えられていますが、近年ではそのいい働きをする細菌たちをむやみに減らしてしまっているのが現状です。健康的な体を維持するためにも私たちの体に住む細菌たちに寄り添った生活を心がけることが大切です。

記事を作成する際に参考にした書籍は、『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れ始めた』です。
(参考:アランナ・コリン,『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れ始めた』, 河出書房新社, 2016年8月)

ご予約・お問い合わせ

当院は、完全予約制です。

Tel. 054-260-6655ご予約・お問い合わせ
Telご予約
お問い合わせ
アクセス採用情報