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歯科と糖尿病の意外な関係とは?

こんにちは。静岡市の歯医者、駿河デンタルオフィスです。

日本人は欧米人より糖尿病になりやすいと言われています。

糖尿病は、決して放置してはいけない危険な病気です。1日に何リットルもコーラやジュースを飲み過ぎていたり、不規則な食事をしていたり、肥満だったりとさまざまな原因で糖尿病は発症します。

そんな糖尿病は、意外にも歯科と深い関係があるのです。
お口の中を不衛生にしていると、糖尿病のリスクが高まることがわかっています。
そこで今回は、歯科と糖尿病の意外な関係性についてご紹介します。いつまでも健康的な体でいたい方は、ぜひ参考にしてください。

糖尿病の方は歯周病が多い?

お口の病気である歯周病と体の病気である糖尿病は、一見何も関係なさそうですが、相互に関係することがわかっています。
日本人は、お口の中の健康意識が低い傾向があります。
歯周病は、糖尿病や心筋梗塞の原因になることもあるのです。

健康寿命を延ばすためにも、日ごろからお口のケアを心がけて、お口の中を清潔に保つことが大切です。

図1

糖尿病について

糖尿病は、体のインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という血糖が増えてしまう病気のことです。
血糖値の高い状態が続く大きな問題は、体内の血液が流れにくくなることです。
血糖値が高いと、血液内に糖分が沢山あるということなので、血液はドロドロ状態になってしまいます。

このドロドロ状態が悪化すると、血管内で血栓ができます。
血液は体内に栄養や酸素、免疫細胞などを運んでいるので、血栓で血管が詰まると、糖尿病以外にもさまざまな病気を引き起こすのです。

例えば、脳梗塞や心不全、失明、手足のしびれや痛み…など、恐ろしい病気を引き起こす可能性があります。

糖尿病の原因は、遺伝的な影響もありますが、暴飲暴食や運動不足、肥満などの生活習慣によることが多いです。また、歯周病が糖尿病の原因になったり、症状を進行させたりすることもわかっています。

歯周病はさまざまな病気を引き起こす

歯周病は、細菌の感染により引き起こされる炎症性の疾患です。
歯と歯茎(歯肉)の間に、歯垢(プラーク)や歯石が溜まり続けた結果として炎症が起こり、茎(歯肉)を腫れさせたり、歯を溶かしたりしてお口の健康を脅かします。

歯周病が悪化すると歯が痛んだり抜け落ちたりして、思うように食事ができなくなるでしょう。しかし、それ以外にもさまざまな問題が起こります。

歯周病の患者様は、脳梗塞や心筋梗塞などの発生率が高まりますし、歯周病菌を多く含んだ唾液を食べ物と一緒に誤嚥することにより、誤嚥性肺炎を引き起こす場合もあります。

また、歯周病菌が原因となり、糖尿病の症状が進行したり、症状の改善が邪魔されたりすることもわかっています。

歯周病の主な原因は、歯石や歯垢除去などお口の中のメンテナンスが不足していることです。また、歯ぎしりや食いしばり、ストレスなども原因とされています。

歯周病と糖尿病は相互に影響し合う病気

歯周病は糖尿病の、糖尿病は歯周病の原因になることがあり、両者は相互に影響し合う病気です。
次は、歯周病が糖尿病に及ぼす影響を見ていきましょう。

歯周病が糖尿病に及ぼす影響は?

歯周病により増殖した歯周病菌は、糖尿病の原因物質を作り出すことがあります。
歯周病菌は、非常に強い毒素が発生します。歯周病が悪化すると、患部から流れる血液を通して、毒素が体内へと取り込まれます。

大量の毒素が体内へと入れば、体は自分を守るために免疫システムをフル稼働させます。その際に、体内で形成されるのが免疫を活性化させるための物質なのです。

この物質は内臓脂肪組織で多く作られますが、これは糖尿病になった方のインスリンの働きを邪魔してしまいます。本来、内臓脂肪を蓄えた太った方の体内で作られる物質なのですが、そこまで太っていなくても、歯周病になっていると、歯周病菌から出る毒素が内臓脂肪組織にインスリンの働きを邪魔する物質を作らせてしまうのです。

その結果、歯周病が糖尿病を引き起こしたり、血糖値が下がりにくい原因になったりします。

糖尿病が歯周病に及ぼす影響は?

高血糖状態により作られる血栓が、歯周病を引き起こす可能性があります。お口の中の血管で血栓が発生することにより、歯肉や歯へ免疫細胞が送られてこなくなって、その結果、歯周病菌が繁殖してしまいます。

また、糖尿病になると細菌に対する抵抗力や、組織の修復力の低下、口腔内の乾燥などが発生し、それらが歯周病を悪化させるのです。
糖尿病の方は、そうでない方と比べて歯周病に2倍以上かかりやすくなるとも言われています。
さらに、糖尿病の方は血糖のコントロールが悪いので、歯周病がより重症化しやすいのです。

図3

歯周病を早期治療することが大事

現在、成人の約8割が歯周病に羅患していると言われています。歯周病は初期状態だと痛みなどがないので、ほとんどの方は自覚がないでしょう。
しかし、歯を失う最大の原因は歯周病です。

歯と歯茎の境目に付着した歯垢の中に存在する歯周病菌が原因となって、歯周病が発症・進行してしまいます。

いつの間にか糖尿病やその他の病気を引き起こしてしまわないためにも、歯周病はできるだけ早く治療することが大切です。

歯周病は、歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどでプラークコントロールをして歯周病菌を減らすことや、スケーリング(歯石の除去)を行って歯の表面をキレイにすることで改善できます。

また、重症化した歯周病に対しては、歯周外科を行う場合もあります。

歯科医院での定期的なメンテナンスが、より健康な口腔内の状態を維持するのです。

糖尿病を引き起こす可能性のある恐ろしい歯周病。「もしかして歯周病かも…?」と少しでも感じたら、ぜひ迷わずに当院へお越しください。

図4

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