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『明日から役立つ根管治療』セミナーを受講しました

6月7日に東京都港区で行われた
『明日から役立つ根管治療 〜日常臨床と再根管治療〜』というセミナーに参加しました。
講師は大阪で根管治療専門医として開業している牛窪敏博先生です。

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講義の主な内容としては
・根管治療の根本原理
・診査 診断について
・バイオメカニカル根管形成
・再根管治療について
などについて総論的なことから各論的なことまでわかりやすくお話しがありました。

根管治療の根本原理において重要なことは
・無菌的処置
・細菌の除去または減少
です。

根管治療がうまくいくかうまくいかないかの最大の要因は細菌の存在です。
つまり、
細菌をいかに根管内にいれないようにするか、
根管内に細菌が存在する場合はいかに排除するか
ということが超重要です。

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診査 診断については
・歯髄の診査 診断(神経の状態の把握)
・根尖部歯周組織の診査 診断(根の周りの状態の把握)
についてそれぞれ診査 診断していくことの重要性のお話しがありました。

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バイオメカニクス根管形成については
いかに効率よく、効果的に神経の入っている(入っていた)根管をきれいにしてつめるかという方法をお話しされました。

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再根管治療(感染根管治療)については、
日本の現状は初めて神経を取った歯(いわゆる抜髄)よりも
過去に神経を取った歯の治療のやり直しの治療(いわゆる感染根管治療)の方が多いことをお話しされていました。
このことに関しては私も実際にそう感じていますし、多くの歯医者もそう感じていると思います。

初めて神経をとる治療(いわゆる抜髄)がしっかりと行われていれば、過去に神経を取った歯の治療のやり直しの治療(いわゆる感染根管治療)は理屈上は少なくなるはずですが、実際はそうではない現状があります。

保険制度や保険点数の問題であったり、歯の構造の複雑性の問題であったり、歯科医師の治療の問題であったり、治療環境の問題であったり、歯科医院のシステムの問題であったり、問題点は一つではありません。

とくに過去に神経を取った歯の治療のやり直しの治療(いわゆる感染根管治療・再根管治療)は初めて神経を取った歯(いわゆる抜髄)よりも治療が困難です。

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上の図からもわかるように統計的なデータでは、
過去に神経を取った歯の治療のやり直しの治療(いわゆる感染根管治療・再根管治療)で根っこの先に病気の部分がある歯(いわゆる根尖病変のある歯)で、本来の解剖学的形態が破壊されているものの再治療の成功率は40%です。

実際、当院で治療を行っている実感としてもそのような状態の歯のかたはかなり多いです。
統計的には40%の成功率ですが、適切に治療を行えば歯を残すことも不可能ではありません。しかし、状態が良くないため抜歯になることも残念ながらあります。

今回の講演を聴きながら、当院で行っている根管治療もだいたい同じような考え・コンセプトで行っているということを再認識しました。
特に『無菌的処置』と『細菌の除去または減少』に関しては最重要だと考えていることも一致していました。細かい部分に関しては少し違いもあります。
しかしメインとなる重要なことがほぼ同じということがわかって良かったです。

今後も、患者さんの役に立つ治療情報を積極的に取り入れていけるよう外部セミナーに参加していきます。 なお、当院での根管治療について知りたい方こちらへ。

※今回のブログの画像スライドは当日のテキストより引用しました。

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