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Endoをしない歯内療法 -Dr.Bogenのナイトミーティング

4月18日、東京の如水会館で行われたDr.Bogen(Bogen先生)の
『Endoをしない歯内療法』というナイトミーティングに参加しました。

bogen1

Bogen先生

Bogen先生はアメリカのカリフォルニア州で歯内療法専門医
(≒根管治療の専門医)として開業されている先生で、
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で講師もしている先生です。

今回のBogen先生はMTAを使用した治療についてお話をして下さいました。

bogen2

MTAとは(Mineral Trioxide Aggregate)の略で、
ケイ酸カルシウムを主成分にレントゲン造影性をもたせるために(MTAをどこにつめたかレントゲンに写るように)酸化ビスマスを添加した歯科用の水硬性セメント(水分によって固まるセメント)です。

現在、世界では約26種類のMTAが販売されているそうです。
日本国内では4社ほどが販売していますが、今後さらに増えていきそうです。

m-t-a

(日本で発売されているMTAの1つ 当院も使用しています)

MTAの特徴として
・生体親和性に優れ
・封鎖性が良く
・石灰化を促進させる作用
・細胞の反応を活性化・促進
・抗菌性に優れた
素晴らしい歯科材料(歯科用セメント)です。
そのため、神経を守る処置(覆髄・断髄)や、根管治療(根管充填や穿孔部の封鎖など)に応用することができるのです。

非常に優れた歯科材料ですが、操作性が難しいこと、高価であること(1gあたり7千~1万円程度)が欠点です。
そのため保険診療で使われることはほとんどありません。
特に、保険での根管治療においてMTAを使用することに関しては保険適応が認められていないため、自費での治療になってしまいます。

Bogen先生はMTAを使用した下記のような治療
・歯の神経を守る処置(覆髄・断髄)
・歯に穴があいてしまった時の封鎖法(穿孔部封鎖)
・根管充填
・外傷になってしまった歯への対応
・歯の根が吸収してしまった時の対応
などを自身の長期経過の臨床例を通して講演してくれました。
Bogen先生の治療症例は非常に優れた長期経過を示していました。

MTAがいくら良い材料であったとしても、その材料を使用すればだれでもよい結果を出せるわけではありません。
良い食材を使っても必ずしもおいしい料理とは言えないのと同じで、やはりそれをいかすための知識、技術があってこそ初めて有効活用できます。
特にMTAは他の歯科材料に比べ操作性が悪いのでしっかりとMTAを使いこなすテクニックも重要です。

私自身も、MTAを使用した治療を何度も行ってきました。
今回、Bogen先生のお話を聞いて改めてMTAの応用の広さ、素晴らしさを感じました。MTAの良さを最大限発揮させることができるよう今後も知識・技術とも研鑽を積んでいくよう努力していきます。

bogen3

ちなみにBogen先生はすべて英語で講演されたので、それを寺内吉継先生が逐次通訳してくれました。
寺内吉継先生は神奈川県相模原市で根管治療専門医(≒歯内療法専門医)として開業されている先生です。
私自身、寺内先生のセミナーを過去に何度も受講しており、当院で現在私が行っている根管治療も寺内先生の教えに沿ったものです。(詳しく知りたい方は、私の過去のブログを読んでみてください。)

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