寺内先生の破折器具除去のセミナーを受講しました
11月20日にデンタルアーツアカデミーで行われた寺内 吉継
先生(神奈川県大和市 開業)の『破折器具除去』のセミナーを
受講しました。
今回は8月24,31日に行われたセミナーの中でも取り上げられた根管治療における『破折器具』を除去することに特化したセミナーです。
(以前のセミナーの内容を知りたい方はこちらへどうぞ)
寺内吉継先生は、自由診療で根管治療専門医として開業されている先生です。
今回のセミナーでの大まかな内容としては
・破折器具除去のコンセプト
・破折器具除去のテクニック(超音波チップ・ループワイヤー)
・模型の歯や実際の抜いた歯を使っての破折器具の除去
でした。
根管治療、特に再治療いわゆる『再根管治療(≒感染根管治療)』では徹底的に感染源を除去していくことが必要です。
しかし、歯の中(根管内)に破折器具があることで感染源が除去できない時はその破折器具を除去する必要があるのです。
破折器具があっても感染が無い場合や全く症状がない場合、根の先にレントゲン上でもCT画像上でも病気(根尖病変)が存在しない時には破折器具を必ずしも除去する必要はありません。
破折器具そのものが悪さをすることはほとんどありません。
破折器具があることで歯の中(根管内)を清掃できない為に除去が必要となるのです。
破折器具の除去方法を講義と実習を通して学んできました。
また、破折器具を除去する上で欠かせないのが歯科用CTと治療用顕微鏡(マイクロスコープ)です。
歯科用CTの画像によって破折ファイルがどの位置にあるのか、どの程度の長さ(大きさ)などがわかります。
治療用顕微鏡(マイクロスコープ)を活用する事で破折ファイルをみる事ができます。治療においてみえる事は非常に重要な事です。治療用顕微鏡(マイクロスコープ)を使わない根管治療ではみる事ができないので、経験やカンに頼る事が多いです。
治療用顕微鏡(マイクロスコープ)で破折器具をみる事ができるので除去しやすい環境にすることができます。見えない破折器具をとる事は非常に困難です。また、見えないことでやみくもに歯を削る事で歯に穴があく事(歯の穿孔)も多くなります。
もちろんそれらをいかす為の知識や技術・スキルが無いと患者さんの役にはたてません。歯科用CTおよび治療用顕微鏡(マイクロスコープ)や破折器具除去用の器具(超音波チップやループデバイス)を使いこなすことで良い治療結果を出せるようになります。
寺内先生のセミナーを受講し、今回も改めて根管治療の重要性と可能性を再認識しました。今後もさらに研鑚を積んで患者さんに還元していきます。
なお、当院での根管治療について知りたい方はこちらへ。
CBCT(歯科用CT)について知りたい方はこちらへ。
治療用顕微鏡(マイクロスコープ)について知りたい方はこちらへ。