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5-D Japan ファンダメンタルコース -ペリオ・インプラント−

勤務医の森川です。
今回は6/14,15に行われた5-D Japanファンダメンタルコース(ペリオ・インプラント)の第2回目に参加した時のことについてお話しさせて頂きます。

前回は歯周病の原因、成り立ちから歯周病の治療についてでしたが、今回は外科的な歯周病治療(歯周外科治療)について詳しく学んできました。興味のある方は前回の記事をご覧下さい。
(前回の記事を見たい方はこちらへどうぞ)

歯周病は細菌によって引き起こされる感染症です。
現在ではギネスブックに『人類史上最も多い感染症』と記載されています。感染症であるということは、原因である細菌を除去、減少する必要があります。基本的にまずは超音波の器械を使用し、プラーク(細菌の塊)やあまり固くなっていない歯石を除去していきます。

しかし、長い間プラークや歯石を残したまま経過すると歯石は固く成熟し、超音波の器械で除去することは困難になります。
そうした場合には麻酔をし、スケーラーと呼ばれる歯石を除去する専用の器具を歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)の中に入れ取り除いていきます。
ただしスケーラーによる歯石除去にも限界があり、特に深い歯周ポケットが存在する場合にはどうしても歯石の取り残しがあると言われています。
文献によると3㎜以内の歯周ポケットでは83%の歯石を除去出来たが、6㎜以上の歯周ポケットでは11%しか除去出来なかったとの報告があります。

その理由の一つとして、歯周病が進行しやすい奥歯の根(歯根)は複雑な形態をしており、下の図の様に上の奥歯では3本に、下の奥歯では2本に分かれています。
さらにその根も平らな面ではなく凸凹があるため、こうした根が二股に分かれているところや凸凹しているところに付いた歯石を全て取り除くことは非常に難しいのです。

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上の奥歯         下の奥歯

さらに歯周ポケットという目で直接確認することが出来ず、また器具を入れられる範囲に制限のあるところへスケーラーから手指に伝わる感覚を頼りに歯石を除去するためには技術が必要となります。このように歯周病が進行し、超音波の器械やスケーラーだけでは十分にきれいにすることが難しい歯に対して行うのが歯周外科治療です。
歯周外科治療といっても治療法は一つだけではなく、目的とその歯の状態に応じ様々な方法を選択していきます。
歯周病に罹患している歯が抱える問題として、深い歯周ポケットだけではなく、歯を支えている骨の形態の問題や歯根の形態、歯茎の状態などのいろいろな問題を抱えています。
その問題点を改善するために最善な方法を選択して行っていきます。中でも今回は、歯茎を切開して開くことによって取り残した歯石を直接目で確認し、スケーラーで取り除いていく最も基本となる方法と歯周病により歯を支える骨が吸収し、骨の形態が生体にとって異常な形となった場合に骨を削り適切な形へと修正する方法について学んできました。

『歯茎を切る』、『骨を削る』というと非常に怖く思われると思いますが、進行した歯周病によって侵された歯茎や骨などの組織を生体にとって適切な状態にするために有効な治療方法です。歯周病でお困りの方は一度ご相談頂ければと思います。

当院での歯周病治療について知りたい方はこちらへどうぞ。

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上の写真は休憩時間中の光景です。写っていませんが、左の窓から東京タワーが間近に見えます。
今回19時に東京タワーがサムライブルーにライトアップされるということでしたので期待していましたが、残念ながらその時間はブラインドが閉められ全く見ることが出来ませんでした。
次の日のコートジボアール戦の時は実習中で、実習が終わった時に結果を知り、さらに残念な気持ちになりました。次のロシア大会に向けて頑張って欲しいですね!
私も日々研鑽を続け成長していきたいと思います。

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