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Dr.Martin Tropeのハンズオンセミナーを受講しました

6月23,24日にデンタルアーツアカデミーで行われた
Dr. Martin Trope(Trope先生)の『根管完全封鎖』のハンズオンセミナーを受講しました。
Trope先生はペンシルバニア大学 歯内療法学講座の臨床教授であり、
American Board of Endodonticsのディレクターでもあります。
根管治療の際に必ず使用するファイルという器具の開発にも多数関わっており、根管治療のスペシャリストです。Trope先生が開発したファイルは世界中のエンドドンティスト(根管治療の専門医)が好んで使用しています。
根管治療の勉強をしている歯科医師で知らないという人はいないくらい超有名な先生です。
そのような海外の超一流の先生に直接教わる機会というのは滅多にありません。そのような先生を日本によんでいただいた寺内先生にもすごく感謝しています。

今回のセミナーではTrope先生が開発した最も新しい根管治療用のファイルである『XPエンドシェイパー』『XPエンドフィニッシャー』を使用しての3次元的根管治療(根管形成・根管洗浄)、従来のMTAに比べて飛躍的に操作性が改善されたバイオセラミック(MTA)を使った根管充填・Vital Pulp Therapyについて講義と実習(ハンズオン)を通して学びました。

『XPエンドシェイパー』・『XPエンドフィニッシャー』は従来のファイルとかなり違っております。ファイルというのは回転させて使いますので、必ず円形で根管が形成されます。しかし、根管そのものは必ずしも円形でないため、ファイルの触れなかったところというのはキレイにすることができません。

従来のファイル 回転させて使うため、必ず根管は円形に削られます


『XPエンドシェイパー』・『XPエンドフィニッシャー』は人間の体温と近い35度で形を変える形状記憶のファイルであり、かなり柔らかい素材でできているため、従来のファイルではキレイにできなかった部分もより効率的にキレイにすることができます。下の図を参照


また、従来のファイルを使用する場合に比べて下記のような利点があります。
・根管形成時の切削量が少ない=従来より削らなくて済む=健全歯質をより多く残すことが可能
・従来のファイルよりも折れにくい、折れたとしても除去しやすい
・根管形成時の根管壁への圧力が少ないため歯根破折のリスクがより低くなる

『XPエンドシェイパー』・『XPエンドフィニッシャー』を正しく使用し、根管形成を行いそして根管洗浄を行って根管充填をします。

バイオセラミック(MTA)製品各種 根管充填・パーフォレーションの修復・神経を守る処置(Vital Pulp Therapy)などに使用します

根管充填にはバイオセラミック(MTA)を使用した方法が推奨されます。なぜバイオセラミック(MTA)を使った方法が推奨されるかというと従来のガッタパーチャポイントとシーラーを使用しての方法は歯と根管充填材(ガッタパーチャポイントとシーラー)が一体化されることがなく、絶対に歯と根管充填材の間に隙間ができるからです。隙間があることで、根管内に再び細菌が感染した場合、その隙間が細菌が増殖する温床となるためです。
しかし、バイオセラミック(MTA)は根管内にもともとある水分と反応し歯の構成成分であるハイドロキシアパタイトを産生し歯と一体化することができるのです。つまり隙間が殆どできないのです。むしろ歯と一体化するため歯の割れるリスクが低くなります。

今回のセミナーではバイオセラミック(MTA)の『バイオセラミックポイント』と『バイオセラミックシーラー』を使用しての根管充填を行いました。従来の粉液タイプのMTAを使用した場合に比べ操作性が格段に向上しています。

従来のガッタパーチャポイントとシーラーを使用する方法に比べ短時間で行うことができ歯へのダメージも少ないです。更に治癒も従来のやり方よりも早いです。
ただし、従来のやり方よりもコストがかかるという欠点もあります。それと、まだ日本国内では薬事の認可が通っていないため保険診療で使用することはできません。
そのため患者さんに取って良い治療を提供したくても保険診療ではできないというのが残念なところです。

しかし、私自身は保険診療をするために歯科医師をしているのではなく、良い治療を提供しようとして歯科医師をしているのでより良い結果を得たいと考えている方には自由診療になりますがそれを提供していきます。
トロープ先生をかこんで 今回のセミナーの参加者との集合写真

今後も継続して学んでよりよい治療を提供できるよう研鑽に努めていきます。
トロープ先生と私

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