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根管治療のセミナーを受講しました

2016/11/08

勤務医の森川です。前回に引き続き根管治療についてお伝えさせて頂きたいと思います。
昨年11月より受講していた根管治療のセミナーも今回で最終回を迎え、外科的な根管治療(外科的歯内療法)と、根管治療に続く被せ物の治療について学んできました。

根管治療において重要な3つのコンセプトとは、
(1)細菌の除去、減少
(2)無菌的な治療
(3)根管の封鎖
です。(詳しい内容について知りたい方は前回の記事をお読み下さい)

しかし、これらのコンセプトを遵守して治療を行っても、一度感染した根管の中の細菌をゼロにすることは不可能であり、また根管の形態は非常に複雑であるため、中には腫れなどの症状が改善しない、根尖病変が縮小しないという方もいらっしゃいます。きちんと根管治療を行った場合、統計的には抜髄治療(初めて神経を取る治療の場合)では成功率が90%以上、感染根管治療(かつて根管治療を受けており、再治療の場合)では80%程度の成功率と言われています。したがって、抜髄治療を受けた方の10人に1人、感染根管治療を受けた方の10人に2人は何らかのトラブルが起こるということになります。しかし、残念ながら日本の保険制度では3つのコンセプトを全て守ることが非常に難しいため、実際はこれより多くの方が根管治療後にお悩みを抱えている可能性が高いです。

通常の根管治療では改善できない歯を残すために行う治療が外科的歯内療法になります。外科的歯内療法にも様々な方法がありますが、中でも歯根端切除術は非常に有効な方法です。歯根端、つまり根の先には通常の根管治療では器具で触ることの出来ない根管の枝分かれ(側枝)が集中していることが多く、この部分を切断し、取り除くことで感染源をきれいにします。

近年、歯根端切除術の成功率が飛躍し90%以上になったと言われていますが、その背景には3つの器材の発展が関わっております。その3つとは
(1)マイクロスコープ(治療用顕微鏡)
(2)超音波装置
(3)MTAセメント
です。

マイクロスコープ(治療用顕微鏡)の使用により肉眼では見落とされてきた感染源を直接確認することが可能となり、またその感染源を超音波装置によりきれいにすること、そしてきれいにしたところをMTAセメントで封鎖することが出来るようになったため成功率が向上したのです。

当院では根管治療における3つのコンセプトに則って治療を行い、それでも症状に改善が認められない場合はマイクロスコープ(治療用顕微鏡)、超音波装置、MTAセメントを使用して外科的歯内療法を行っております。根管治療でお悩みの方は一度ご相談頂ければと思います。(なお、当院での根管治療マイクロスコープについて知りたい方はこちらへ。)

昨年11月より半年に渡り根管治療について学び、知れば知るほど根管治療の難しさを感じると同時に、その重要性を改めて理解することができました。虫歯になっていない健康な歯と比べ、根管治療が必要になった歯というのはどうしても条件が悪くなっていることが多いです。そこで適切な治療が行わなければ、その歯の寿命は短くなり、抜歯となる可能性も高くなってしまいます。根管治療とは歯を残し、その後咬むという機能をして頂くための非常に大事な治療なのです。

これからも皆様の一本一本の歯をしっかり守り、お口の中から全身的にも健康になって頂けるよう根管治療だけではなく研鑽していきたいと思います。

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